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Cytomegalovirus(CMV)~網膜炎 2021年11月公開

1947年に先天性CMV感染症での併発例が初めて報告されたが、1960年代に入っても、腎移植や骨髄移植などの免疫抑制状態での発症例をわずかに認める程度であった。しかし、1980年代のAIDS台頭によってにわかに注目を浴びる。AIDS患者では15 ~ 40%に発症し、未治療の場合、約半年で壊死病巣は網膜全体に及び、視機能は完全に失われる。最近はHIV感染症に対する積極的な治療(HAART-highlyactiveantiretroviraltherapy)でAIDS自体が減りCMV網膜炎も激減している。他方、CMV網膜炎既往例にHAARTを行った際、免疫能の回復に伴って硝子体炎や黄斑上膜を起こす immunerecoveryuveitis(IRU)が問題となっている。(薄井紀夫)


提供 薄井紀夫

日本眼感染症学会

Japanese Association for Ocular Infection

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