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単純ヘルペスウイルス・水痘帯状疱疹ウイルス~急性網膜壊死(桐沢型ぶどう膜炎) 2021年7月公開

 1971年、浦山晃らは「網膜動脈周囲炎と網膜剥離を伴う特異な片眼性急性ブドウ膜炎について」という論文のなかで、過去に類をみない6例の劇症ぶどう膜炎に関して恩師の名を冠にとって桐沢型ぶどう膜炎と命名し報告した。その後1978年にYoungらがbilateralacuteretinalnecrosisの名で同様の症例を4例報告して以来、本疾患は国内外に広く認識されるようになった。1980年代に入り、臼井正彦らが眼内液中に水痘帯状疱疹ウイルス抗原を見い出したのを皮切りに、単純ヘルペスウイルス1型、さらには2型の関与も証明されている。本疾患の予後は依然として不良であり、現在も様々な角度から病態解析と臨床的検討が行われている。(薄井紀夫)

 

提供 薄井紀夫

 

日本眼感染症学会

Japanese Association for Ocular Infection

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